- 司会:角田 創
- 記名:月岡サチヨ 鎌田ちどり
- 会場:アミュゼ柏1階
- 出席者69名、欠席投句者34名
12月23日(土)、今年最後の12月句会が開催されました。特に今年は本当にいろいろな事象、出来事があった年と言えるでしょう。そんな一年を振り返る手段として、東葛では毎年12月には「今年のニュースから」の宿題が出されるのです。宿題と言えば、「折る」が少し物議を醸していました。エッ!? 祈るじゃないの?と見間違えて「祈る」で作句してきちゃったという方があちらこちらで見られました。「折る」と「祈る」、なるほど見間違えやすい題ですが、今後は自分の目でしっかり読んで頭の中に入れてから作句しましょうと慰めるしか方法はないようですね。「11月末、寒い一日ですが元気に過ごしましょう。令和5年は私にとって忘れられない年になりました。…東葛川柳会の平均年齢は他吟社に比べ5〜10歳は若いのですが、病人が続出、今までの東葛流のようにはできないかも。会務に黄信号が灯っています」と。また、今年は『時事吟をまとめた出版物』の刊行を目標の一つにしておりましたが、入院・手術で叶いませんでした。「まだ孫に向学心は負けてない」の心境で、少しまとまった研究が今後は出来ればと考えております。いずれにしろ、お互い健康で、思いやりを持ちながら進んで行きましょう」と述べられました。
句会前には永見忠士幹事長からの三つのお願いがありました。
- その一。今まで頑張ってこられた発送担当の志田則保さんがこの12月で勇退されるので、後任を探して居りますとの事。意欲的な発送係さんが手を挙げて下さる事を祈っています。
- その二。出席、欠席の振り分けをした『ぬかる道』を郵便局ヘ車で持参し、発送料を支払う役目をして下さる方を探しています。何らかの役目を負う事は責任を生じますが、その人にとっても励みにもなるはずですので、是非申し出て下さいとのお願いでした。
- その三。東葛の新しいホームページが出来ました。是非皆さん活用して下さいとの事。
続く3時からの江畑哲男代表による開会の挨拶は、愚痴から始まりました。今回お渡ししたNo.435の『ぬかる道』には不具合があり、訳あり商品になっています、とか。私などは少しも違和感なく、言われないと気づかないくらいでしたが、製本に精通した方には見過ごす事の出来ない事なのでしょう。他の川柳会と同様、東葛でも高齢化の大波をかぶり、編集を始め、会計、発送と四苦八苦してやりくりしている現状ですが、手足の動く方は何らかの協力をいただくと大いに助かりますとのお願いが代表からありました。
遠く岐阜から岐阜川柳社主幹の大島凪子さんが会場に来られました。全日本川柳協会の常任幹事で来年の国民文化祭は岐阜で開催されるということで、ぜひ参加して頂きたいとPRをされました。
さて句会。
宿題「折る」大野征子選(足立川柳会)
所属する足立川柳会でも高齢化の現実に悩んではおりますが、川柳人口を少しでも増やすために活動しておりますと来年2月開催の「花久忌」のピンクのチラシを持参されての披講でした。
少し沈んだスタートでしたが、途中から出席者の呼名が会場の雰囲気をガラッと変えてくれました。「ムシャ〜スルゾウ〜」との独特な大声の呼名に笑い声が起こり、それに触発されて「エバタ〜テツオ〜」と代表が受けた後は「コウノ〜ナカバ〜」となり、「コジマ〜イップウ〜」と楽しい呼名が続きました。
会場が笑いに包まれ、続く女性陣の呼名も工夫を凝らし更に笑いの渦が広がりました。司会の角田創さんからは、スルゾウさん、ナカバさん、イップウさんの大声三羽がらすとのお褒めの言葉を貰い、久しぶりに笑いに溢れた会場の雰囲気となりました。老人力も捨てたもんじゃないと思わせてくれました。
宿題「縁起」植竹団扇選
ご本人がおっしゃるようにそそっかしい所があるようで、私は前の題「折る」を「祈る」で作句してしまいましたと。呼名ができない訳ですね……と正直に告白されてからの披講でした。茶柱の句が意外と多かったとの事でした。
宿題「ポケット」北島澪選
東葛には久し振りに来られた北島澪さん。「ポケット」は他の言葉では言い表せないので詠み込みは仕方がないと思います。発想を飛ばしにくい、広がりにくい題とおもいますと述べられての披講でした。
宿題「今年のニュースから」江畑哲男選
自身大病をしてから命の尊さを実感していますと素直に述懐されてからの披講でした。代表が中心に会が回っていく訳ですから、今後もお体を大切に代表の役目に邁進して頂きたいと思います。
12月句会は呼名に特徴のある方が多く、会場を笑いで包んでくれた事が一番嬉しく思われた事でした。少し前の新聞ニュースで、来年は郵便料金が葉書63円から85円に、封書の84円が110円に引き上げられるとか。又また、投句係を悩ませるようなニュースです。でもゆくゆくは、なるようにしかならないと腹を括って対処していかねばならないと思っている所です。
来年も大いなる川柳力、大いなる老人力で東葛川柳会を皆さんで支えていければいいと思っています。