コラム

言霊の幸う国

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まずは、「阪神タイガースの優勝、おめでとうございます!」。
昨日(9/23、土)の東葛川柳会「川柳教室」の第一声が上記でした。
えっ?、「阪神の優勝」と「川柳教室」、どう関連するの? そう言いたくもなるでしょうが、まぁまぁお聴き下さいナ。
阪神の岡田彰布監督はモチロン優勝を目指して、若いチームを引っ張っていった。ただ「優勝」を意識しすぎると、選手たちは緊張してしまう。第一次岡田政権時代、苦い経験があった。屈指のチームで「優勝候補」とさんざん持てはやされた結果、優勝を逃してしまった。選手たちが優勝を意識し過ぎて、実力を発揮できなかったのだ。そんな後悔と教訓からか?、第二次岡田政権では「優勝」ではなく「アレ」と呼ぶようにしたそうな。インタビューでもそう答えていた。ナルホドねぇ。
日本(人)は、言葉というものの力を重んずる。言葉には魔力がある。日本は「言霊(ことだま)の幸う(さきわう)国」なのである。それゆえに、たとえ冗談でも滅多なことを言うものではない。子どものころ、そう躾けられたはずだ。不吉な台詞(「○○死ね!」「オマエなんて△△になっちまえ!」)は、トンデモナイ。
岡田監督は、言うならば言葉の魔力のマイナス面を心配したのではないか? 昨日の「川柳教室」では、そう分析したのだ。ついでに言えば、小生の「川柳教室」は、かなりの割合で「日本語教室」になることが多い。
昨日の句会。披講の合間の「川柳教室」も期せずしてそうなった。
(この後、日本語の語彙の「和語」「漢語」「カタカナ語」にも言及したのですが、割愛しますね。またどこかで、アップしましょう。)
江畑 哲男