コラム

川柳事始め

コラム

私の短詩系文芸への最初の関わりは俳句だった。

毎月の句会では互選の点数を集めるより、いかに笑いを取るかに勤しんでいた。

ある時、こんな句を出したことがある。お題は夏の季語で「水虫」だった。

水虫をうつした頃の別れかな

会場は大爆笑だった。してやったりである。

でも、主宰からはえらいお小言を食らった。
こんなの俳句じゃない川柳だ、川柳の句会に出せと。

ならばと門をたたいたのが東葛川柳会だった。

今でもこの句は名句(笑)だと信じている。
水虫をうつしうつされる濃厚な関係を続けていると別れが早くくるといった男女の仲の理を適切に言っていると思うのだが、誰も分ってくれない。

遊人