定例句会

句会の表情(東葛川柳会七月句会)

定例句会
井上すず

  • 司会:角田創
  • 記名:日下部敦世 中村久代
  • 会場:アミュゼ柏1F
  • 出席者:51名、欠席投句者29名

7月26日の気温は36度。今年は梅雨明けと同時に別格の暑さが続いている。駅からアミュゼ柏までは十分ほどだが、ヘたっている体に、日差しの圧力がのしかかる。そんな酷暑の中、集まる皆さんの笑顔と笑顔。会えば元気な会話が生まれる。会員同士の交流がエネルギーチャージにもなっているようだ。参加者51名、欠席投句者29名 計80名の参加。

披講開始3時 代表の挨拶

「お暑うございます」で始まった代表のご挨拶だったが、冷房の効きすぎで「寒い」の声。そこで「お寒うございます」と変換、笑いを誘った。続いて大盛況に終わった「増田幸一顧問・祝白寿の会」の執行役員、幹事、参加者、記念品のみ参加者の方へお礼の言葉があった。裏話として顧問へお渡しする「商品券」に川柳らしい遊び心をと、苦心なさった経緯を話された。(詳細は代表の熱血ブログ6月30日

また代表はこの祝賀会を通して「顧問の気配り」にたびたび接し、感銘をうけたそうである。忙しい日々が続いたあとお目にかかった時も「代表、お疲れのようですね」と白寿の顧問から、ねぎらいの言葉をかけられたとか。

ご挨拶の最後には、2年後の全日本川柳大会についても触れられた。

宿題「普通」上村脩選

上村脩先生は川柳白帆吟社の主幹を務めておられる。登壇のご挨拶のあと「実は、学生の頃からトランペットをやっていまして」と続けられた。「アドリブについて勘違いしている方もおいでのようで、この機会に申し上げます。実はアドリブは好き勝手にやっているようでそうではなく、ちゃんとコード進行があり、その中でアドリブを楽しんでいるのです。実は川柳も同じ。17音の決められた中で自由に発想するのが川柳だと思っています」と話を展開された。体に音符が泌みているようで、披講からはリズムが感じられた。
ところで句会前のご挨拶に伺った折、上村先生の作句姿勢があまりにも整然としていて、一分の隙も誤差もないことに驚かされた。何しろ作句への取り組みが早い。投句チラシを手に入れた段階で(数か月先であっても)出句の封筒を用意し、宛名を書いて準備、句も早々に仕上げてしまう。見せて戴いた「句の整理カード」も近寄りがたい整頓ぶりであった。もしかしたら脳はコンピューター制御の精密機械で出来ておられるのかもしれない。代表の紹介に「大変そうな事務作業も普通の事のように軽くこなされる」とあったが、さもありなんと納得させられた。

宿題「メニュー」増田幸一謝選

代表の言葉によると、もともとは六月句会の「白寿を祝う会」に合わせて謝選をお願いしようと思っていた。しかし「祝宴もあり選もありでは負担が大きい」そう考え遠慮したと言う。そこで今日、中嶋常葉さん(体調不良でご欠席)の代選を兼ねた「謝選」が実現したとの事。
ご存じ増田幸一顧問は、いつも暖かい眼差しと、笑顔を絶やさない方で、皆の憧れの的である。慈愛のオーラをまとっておられるから、ついつい引き寄せられてしまう。祝う会へのお礼のことばの中に、「皆様のご尽力に歳甲斐もなく胸が熱くなりました」と述べられ、いつも通りの元気なお声で披講なさった。

宿題「目まぐるしい」植竹団扇選

『ぬかる道』誌上ではリレー鑑賞「団扇さんのひょっこりはん」で知られている。この鑑賞が通り一遍ではなく、多角的な奥行きが勉強になるので、私も楽しみにしている。ご挨拶に伺ったら「僕の事は全部ブログに書いてありますよ」と新葉館のホームページを紹介された。そこで、団扇先生の経歴を拝見すると、川柳マガジンクラブ東京句会代表世話人。川柳マガジンクラブ十四字詩句会代表世話人。川柳成増吟社会長。川柳研究社幹事と、どれも重そうな肩書が並んでいた。そういえば代表の紹介に「私と同じで大変お忙しい方」との紹介があったがその通りだろうと頷ける。「目まぐるしい」のお題は同想句が多かったとの感想を述べられてから、力強いお声で披講をなさった。

宿題「自由吟」江畑哲男代表選

淀んだ空気もシャキッとするような良く通るお声で、まず六斉堂茂雄編集長が元気に退院なさった事を喜び、次に各地の秋の大会参加を呼びかけられた。
また代表は「麗澤大学の川柳講座」を春と秋に開講しておられる。私も参加させていただいてるが、講座は肩の凝らない、和気あいあいとした空気が流れ、クスクス笑いも、呵々大笑もある楽しい講義となっている。また、代表の豊富な知識、多読による情報も句の栄養となる。ただいま受講生募集中との事。
披講はいつものように歯切れよく、句会の最後を締めくくられた。

ところで今日は吉田恵子さんから段ボールにいっぱいのバナナを頂戴した。参加の皆さんに三本ずつ配られ、会場の空気もやんわりとする。バナナの力はスゴイ。

句会も終り、川柳の熱を放出すべく外に出ると、柏市の祭りの熱気が追いかけて来た。

 

句会は仲間とのおしゃべりも楽しみ

 

仲良しのお二人 鈴木みつ子さんと及川悦子さん

 

披講に耳傾ける月岡サチヨさん