遊人のユーモア・エッセイ 空港はハイテンション よく仕事で海外に出かけていた頃、習慣にしていたことがあった。それは、三時間前に空港に着き、財布の中の国内向けクレジットカードを海外向けに差し替え、そして食事をすることである。別にお腹がすいていたわけで... 2024.11.15 遊人のユーモア・エッセイ
遊人のユーモア・エッセイ 饂飩 あちこちで打ち立てうどんのお店ができている。味も本場の讃岐うどんに劣らない。どうやら、うどんの逆襲が始まったようだ。 今まで、うどんの立場は弱かった。どこか惨めささえも漂っていた。蕎麦はルチンたっぷり... 2024.10.29 遊人のユーモア・エッセイ
遊人のユーモア・エッセイ かんちがい 古今東西、人の世にかんちがいはつきものである。結婚なんかは最大のかんちがいかもしれない。生まれ育ちも違う、見も知らなかった男女が、一つの家で何十年も一緒に暮らすのであるから、かんちがいでもしていなけれ... 2024.10.02 遊人のユーモア・エッセイ
遊人のユーモア・エッセイ 親切なクリーニング屋さん 魚屋さんには「元気」が似合い、靴屋さんには「貧乏」が似合う。クリーニング屋さんは絶対に「親切」だと思う。人が汚したものをきれいにしてくれるのは親切な人に違いない。家に三十年以上通ってくれていたクリーニ... 2024.08.26 遊人のユーモア・エッセイ
遊人のユーモア・エッセイ オランダ人は背が高い 十二月のアムステルダムは寒かった。緯度にして稚内と樺太の間ぐらいにあるのであれば、これは当然だ。寒い上に天候が晴れない。いつも重い雲が空をおおっている。古色蒼然とした町の建物も、なにか陰気臭い。これで... 2024.07.29 遊人のユーモア・エッセイ
遊人のユーモア・エッセイ 居酒屋の常連 私は居酒屋にとってよい客だ。非常によい客だ、と自分では信じている。私が居酒屋にとって非常によい客だと信じるに足る多くの理由がある。まず第一に、店でゲロをはかない。ゲロをはくほど酒が飲めない。出された肴... 2024.06.22 遊人のユーモア・エッセイ
遊人のユーモア・エッセイ エスニック・ジョーク 長年、いわゆる多国籍企業で働いてきた。従って、日本人以外の人と一緒に仕事をする機会が多かった。上司も部下も同僚も社外の人も日本人でないことが多かった。「外人と仕事をするってどんな感じ」と訊かれることが... 2024.05.27 遊人のユーモア・エッセイ
遊人のユーモア・エッセイ 川柳事始め 私の短詩系文芸への最初の関わりは俳句だった。 毎月の句会では互選の点数を集めるより、いかに笑いを取るかに勤しんでいた。 ある時、こんな句を出したことがある。お題は夏の季語で「水虫」だった。 水虫をうつ... 2024.05.07 遊人のユーモア・エッセイ