中野彌生エッセイ

中野彌生エッセイ

勝ちゃんのこと

今から72年も前の1952年(昭和27年)、敗戦から7年経った頃のことです。当時の私は大連から引揚げて、縁故を頼りに辿り着いた片田舎で、小学4年生でした。小学校の教室では、教壇に近い前の席に、勝ちゃん...
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ナマの有名人

テレビの画面で若者が、「あっ!ナマの○○だ! !」と有名人を観て発する場面を、幾度か目撃したことがありました。どうやら有名人を真近かに観ると、ナマの○○と言うらしいのですが、ナマとは素のままでとか、電...
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トリセツ

トリセツと言う言葉を初めて見たのは、5~6 年くらい前のことでした。本屋で新刊書を見ていた時、小冊子の表紙に「○○のトリセツ」とあったのですが、時流からは相当遅れている私には、トリセツの意味がさっぱり...
中野彌生エッセイ

K苑にて

K苑は、我が家から車で20分ほどの静かな田園にある特別養護老人ホームです。1994年頃で今から30年も前のこと、しばらくK苑に関わった日々を思い出します。当時の私は、余り深く考えもせず、何ら積極的な意...
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ある家族の戦後

敗戦から79回目の8月15日が巡ってきました。最近、姉からのメールに、「黒柳徹子の『続 窓際のトットちゃん』を読みました。トットのママの疎開時の奮闘振りから、敗戦後の大連で、お母さんが物凄い頑張りで私...
中野彌生エッセイ

役に立たない経済学

ここ数カ月間のテレビ報道は、ドジャーズの大谷翔平の通訳だった人が、賭博で借金まみれになり、大谷翔平の口座に手をつけた話題でもちきりでした。通訳が詐取した総額は大き過ぎて、世間を驚かせるには十分でした。...
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ツバメがいた風景

もう随分長い間、ツバメを観ていません。ありふれた鳥なのに、ツバメは一体何処へ行ったのでしょう。この頃ツバメがいないと家族で話していたところ、何年もツバメに会えぬ初夏淋し朝日川柳(2024年5月25日付...
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パンダとの相性

私は非常に好奇心旺盛で、なんでも観たいとか覗き見したいタチなのですが、なぜかパンダだけは一度も見たいと思ったことがないのです。偶々テレビで、動物園で産まれたパンダを観たことがありますが、パンダとの御縁...
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ある夫婦

傘寿を過ぎた私は、時々すっかり忘れ去っていた昔のことを、ふっと何の脈絡もなく思い出すことがあります。髙校1年生だった頃のことで、もう65年以上も昔の話になります。朝の登校時に、時々一緒になる同じ髙校の...
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鶏たちに寄せて

2008年頃のこと、秋田県の比内地鶏が俄かに脚光を浴びる事件がありました。そのことが起きるまで、私は比内地鶏が非常に高価な鶏肉だとは知りませんでした。当時、秋田県大館市の鶏肉加工業者が、卵を産まない不...