- 司会:角田創
- 記名:伊師由紀子 中村久代
- 会場:アミュゼ柏1階
- 出席者54名、欠席投句者41名
はじめに
4月27日曇天
メッセ賞だれが抜けるか黄砂飛ぶ
そんなことを考えながら会場に到着。自分の句と代理呼名を頼まれた丸山芳夫さんの句を出し、小腹にバナナ。
句会の前に同人総会が行われるため、気功はありませんでした。気功はなかなか覚えられず、家ではできませんが、会場でするだけでも役に立ちます。同人総会の間ロビーで待っていましたが、選者に音が気になる、集中できないと言われ、慌ててドアを両方とも閉めました。3時。いつものように句会が始まったところへ芳夫さんからの電話が鳴り響き、切らずにこのままにして欲しいとのことで、句会の様子を電話口から届けました。芳夫さんからは、「まるでアミュゼに居るかのようにワクワクして聴いた」との感想が送られてきました。芳夫さんの閃きはやはりスゴイ!手伝ってくれる人がいれば、「不在出席」という参加の方法もあるのだなあと思いました。電話代が問題ですが、それもLINEの無料通話を利用すれば解決できるでしょう。以上ご参考まで。第20回メッセ賞の授与
句会に先立ちメッセ賞が授与されました。表彰されたのは、我らがアイドル増田幸一さん(昭和2年生まれ、97歳)。
トロフィーには、幸一さんのご希望で、令和元年家の象徴だとさ僕は というスケールの大きい句が刻まれているそうです。
受賞のご挨拶では「川歴25年。地元で賞をもらうのは正真正銘嬉しい!川柳を続けられたのは家族の後押しがあったらこそ。健康は大切です。」と述べられました。
代表挨拶
幸一さんの言葉を受けて、代表が「健康と長生き、ジョークが通じる川柳会でありたい」と挨拶され、続いてゲスト選者佐藤孔亮さんの紹介がありました。「若い頃から能力がある、しっかりした川柳観を持つ人、文章力のある人と思っていました。孔亮さんの川柳は、大衆的でも文芸的でもなく、リアリズムだと思う。」
披講の前の佐藤孔亮ゲスト選者のお話し
みるふぃーゆで行った講演「川柳べからず集をぶっとばせ」の中から二点話されました。一つ目は時事川柳についてで、加茂如水からは詠むなと言われてきたがもうそろそろいいのではないか、というご指摘でした。
二点目は、課題の詠み込みが東西で明らかに異なることを、「ぽろり」という題を例に説明されました。題を詠み込んだ句は、大阪の句会では1200句中1100であったのに対して、東京のある句会では250句中10句、つまり、関西ではほとんどが詠み込みで、関東は題を別の表現で詠み替えることが多いが、これからは東西の違いを乗り越えよう、と結ばれました。
宿題「江戸っ子」佐藤孔亮 選
江戸っ子というと、天野祐吉、夏目雅子を想い浮かべられるそうです。団十郎は蕎麦を呑み込んでたとも。
選は、古川柳っぽいもあったが今を基準にしたものを採られたそうです。ただし、「宵越しの銭」を下敷きにした句が多かったが、手が同じ場合は相打ちとして没にしたとのこと。川柳でも時事吟でなくても今を詠むことが大切、伝統が永らえるには他の伝統芸能でもそうですが、新しいものを採り入れることが必須ということですね。
三才に選ばれた句の座五は「税に負け」、「新NISA 」、「みみっちい」と、確かに今の社会を読んでいます。殊に、興味深かったのは天に選ばれた〈江戸っ子と言ってた人がみみっち〉という句です。江戸っ子は気前がいいということになっているが、その反対を詠んでいる。これはまさに、一月の江畑先生のご講義「対角線の思考」を体現した仕立てになっており、大いに感服しました。
宿題「年輪」増田幸一 選
川柳を血液型に準えて、A ユーモア・穿ち、O 発想、B 社会性・流行、AB ドラマ性に分類しているとのことで、興味深く拝聴しました。
見つけは予想どおりバームクーヘンや神木が多かったそうです。私は三句とも採っていただき幸運でした。
宿題「キッチン」水井玲子代 選
男性が登場する句、明る<楽しい句が多かったそうです。私はキッチン・台所・厨と三種類の言葉を使ってみましたが、類想句に負け、惜しくも選に漏れました。
宿題「自由吟」川崎信彰 謝選
いつもは江畑哲男代表の選ですが、今回は増田幸一さんが顧問の勉強会「新樹」の代表信彰さんの選でした。
「胴ピアス」、「上司ガチャ」など珍しい表現もありましたが、老いの句が多かったのはいささか期待外れでした。
それにしても、やはりリアル句会は刺激的!まっすぐ帰るのはもったいないなあと思いながら遠い我家へ電車を乗り継ぎました。
夕暮れへ余韻を供に直帰する
では皆さん御機嫌よう!また来月お会いしましょう!